寄附講義について

法学研究科長・法学部長

京都大学法学部・法学研究科では、数年前より、多くの企業・団体様のご協力を得て、法学部および法学研究科(法曹養成 専攻)において、 高い専門的知見を備えた実務家の方々を非常勤講師として採用し、本学研究者教員との連携のもと、「寄附講義」として、多様なジャンルにわたる「実務関連特別科目」(法曹養成専攻では「実務選択科目」)を提供しています。
京都大学法学部・法学研究科(法曹養成専攻)における法学教育のあるべき姿を踏まえたとき、社会・経済の状況を的確に分析し、把握する能力、リーガルマインドを基礎として高いコミュニケーション能力、国際・国内情勢の変化への対応力を備えた人材を養成することは、京都大学法学部・ 法学研究科に課された最大の社会的使命の一つであると言えます。

今般、研究者教員による理論教育と並行して、実務家の皆様方のご協力により多様な実務関連科目を開講し、学生たちに対する教育を施すことによって、単なる教科書レベルの法律学に対する知識のみならず、コミュニケーション能力、社会における法律実務への対応能力を備え、政治・経済・社会状況にも詳らかである卒業生を世に送り出すことができ、グローバル化した社会において実務家・法曹として活躍する社会人となって活躍する有意な人材を供給するという、私どもに課されたミッションを果たすことができます。

上記の趣旨にご賛同をいただき、全面的なご支援とご協力を頂戴している企業・団体様各位に対し、法学研究科長・法学部長として心よりの感謝を申し上げます。
以下では、感謝の意を表するとともに、寄附講義へとご尽力を賜っている姿を皆様に広く知っていただくべく、それぞれの科目に関与している研究者 教員による講義概要の紹介を挙げさせていただきました。今後とも京都大学法学部・大学院法学研究科で学ぶ次世代を担う学生たちへの教育支援、さらには奨学支援に対するご協力のほどをお願い申し上げます。

寄附講義科目の紹介(法科大学院科目)

『ビジネス法務調査とプレゼンテーション』ウェストロー・ジャパン株式会社さまご提供

本科目は、ウェストロー・ジャパン様のご提供により、法科大学院の科目として、平成28年度に開設されました。
この講義は、最新のビジネス法務の問題を素材として、適切な調査に基づいて必要かつ十分な内容を持つレポートを作成し、簡にして要を得たプレゼンテーションを行う能力を養うことを目的としています。
ご担当の児島幸良弁護士は、本学のご出身で、ビジネス法務の最前線で活躍してこられた方であると同時に、多くの法科大学院でこうした講義を実践してこられた経験豊富な方です。ビジネス法務の分野で活躍しておられる方々をゲストスピーカーとして招聘し、プレゼンテーションの実演とそれに基づくディスカッションも行う予定ですので、学生にとって刺激的な学びの場になることが期待されます。